およそ2ヶ月ぶりに能登入り。七尾→珠洲→輪島の各地を周り現地の様子を確認してきました。

七尾では、良川屋クリーニングさん、大森クリーニングさんへ。七尾は街全体の雰囲気も落ち着きを取り戻していますが、公費解体作業はこれまで奥能登が優先されていたため遅れていました。良川屋さんによると、この2か月ほどで公費解体も一気に進んだそうです。良川屋さんの隣も解体作業が行われていました。
七尾は、全国的なクリーニングの需要と同じような状況が伺えました。



アサヒランドリーの神戸さんは、昼過ぎまで不在とのことだったので、電話で現状を伺う。和倉温泉の稼働は2~3割程度で、温泉地が本格的に戻るのは再来年ごろになる見込みと聞きました。

クリーニング屋さんは地域の衣生活の衛生を守っていますが、その中でリネンサプライというカテゴリを担う業者さんは、旅館やホテルなどのシーツなどを洗っています。地域の旅館やホテルが再開しないことは、こういったクリーニング屋さんの仕事にも影響が及びます。

その後、珠洲へに向かう途中のいつも寄っているファミリーマートに立ち寄ると、駐車場が以前よりも空いていました。店員さんによると「ボランティアさんや業者さんの来店がかなり減った」とのことで、現地に入る人の数が確実に減ってきている様子がうかがえました。

その後珠洲へ。堂端クリーニングさんでは周囲の更地もさらに増え、周辺の人がさらに少なくなったと伺いました。ただがわクリーニングさんでは、ちょうどここ数日の寒さで、布団や毛布のクリーニングの需要が増えている様子でしたが、住民の方が減っていることで、店舗のスタッフさんが足りず、店舗の休店日を増やして対応しているなどの影響も出ている様子でした。珠洲市では人口一万人を割り、今後の地域の仕事と住民のみなさんの暮らしへの影響が気になります。

珠洲では、他に飯田高校さん、あみだ湯さん、珠洲市社協さん、ピースウインズさんへ伺い状況をお聞きしました。


飯田高校では、設置している洗濯機や乾燥機の確認。異常はなく、引き続き便利に使っているようで安心しました。
災害ボランティアセンターが役割を終えて復興ボランティアセンターに移行とのこと。復興ボランティアは、仮設住宅から再建した自宅や災害公営住宅への引っ越しの支援などが主な活動になるそう。仮設住宅の2年の期限が迫る中、生活再建が次の段階に入っていることを感じました。

この日、最後は輪島市へ。
輪島市役所へ伺い、輪島市の支援調整を行っているピースボートさんにお話を伺いに。輪島でも、仮設の期限が迫る中で、住まいやお金のことなど将来への不安が高まっていると話していました。

最後にはるきクリーニングさんを訪問。久しぶりに春木社長にお会いでき、現状をお聞きする。現在は震災前の55%程度までの回復と話していましたが、悲観的ではなく前向きで少し安心しました。ドライクリーニングを含めたクリーニング需要を強化していきたいと話していました。

全体を通して、奥能登は依然として復興の途中にあるものの、地域は落ち着きを取り戻している感じです。ボランティアの減少や高速無料措置の終了予定など、支援環境の変化も見られ、災害支援から、復興支援への移行が完全に進んでいると感じる一日となりました。

DSATとしても、住民のみなさんへの直接的な支援を終え、現地のクリーニング屋さんの営業継続支援を通じた復興支援として活動をしていく予定です。