前回の能登訪問は、洗濯講座に伺っただけだったため、およそ2ヶ月ぶりに七尾市、珠洲市、輪島市の各地へ。

地域の様子や各クリーニング屋さんの現状について、現場の声を聞きながらぐるっと回ってきました。

途中の道では、道路工事による渋滞が所々ありました。仮復旧から本格的な道路工事へと進んで、格段に道路がきれいになり通行しやすくなっている箇所も増えていました。

被災地の情報をとなると「まだ直っていない場所」に目が向きがちですが、行くたびに確かに前へと進んでいる地域の姿を見ることができるとこちらも嬉しくなります。

クリーニング屋さんの状況に関しては、地域によってばらつきがあるものの、共通して見られたのは「夏祭りの再開とともに、ハッピのクリーニングなども戻ってきた」などの声でした。

こうした依頼の復活は、地域の行事が再開していることの表れでもあり、地域の衣生活とクリーニング屋さんが切り離せないものだということを感じさせられます。

一方で、日常的なクリーニングの需要は低調な部分があり、和倉温泉など観光や宿泊が主な依頼元となっている地域は、まだ宿泊施設の稼働率が低く、シーツなどリネン類などの依頼も十分には戻っていない状況が続いています。

震災の影響での人口流出も続いていて「仕事がないから人が戻れない」「生活の見通しが立たないから引っ越す」といった声もあるとお聞きしました。

仕事と住まいの両方が揃わなければ地域に戻る選択が難しく、その結果としてサービス業の需要もなかなか戻らないという悪循環も生まれます。


なかなか、需要が戻らないとつらい部分もありますが、クリーニングという仕事は暮らしに密着したインフラで、生活に欠かせないもの。



人がいればそこに必ず、洗うべき衣類、支えるべき衣生活があるはずです。

日常生活の支えのひとつとして、クリーニングの役割は大きいので、能登のクリーニング屋さんには引き続き、頑張ってほしいと思っています。