珠洲市の高校に洗濯機を設置。
支援のための資金がなかなか集まりにくい状況の中、なんとか継続的に支援ができる形はないものか?
考えた僕たちは今回、「業務用洗濯機を置いてくる」というアタオカ作戦を実行しました。
DSATの洗濯支援活動に一番最初に手をあげてくれた白山市の宮崎クリーニング社の宮崎さん。その宮崎さんが、コインランドリーで使っていた業務用の洗濯機を一台工場に置いてあって、今回その洗濯機を提供してくださることに。
それを以前、卒業式の制服クリーニングでご縁があった、珠洲市の飯田高校さんへ運んで設置させてもらいました。
学校で着ているジャージや部活の練習着などをまとめ、生徒に自分たちで洗ってもらい、各家庭の親御さんの洗濯の負荷を少しでも減らしてあげようというのが今回の目的。
水が来ても、宅内漏水している、下水や浄化槽が使えないというお家はまだあり、それが解消するにはまだまだ時間がかかりそうです。
平時でさえ、汗をかいたり汚れたジャージや練習着を洗濯するのは、かなりの洗濯の負担になっているはずです。
まだまだ、何の障害もなく洗濯ができる状況にはなっていなければ、その大変さは何倍にもなってしまいますからね。
家庭用洗濯機を置く事例はいくつもありますが、業務用の洗濯機を置く事例は初めてかと思います。
なぜ家庭用の洗濯機ではなくて、業務用の洗濯機か?その理由は主に2つあります。
1つは、今の家庭用の洗濯機がキレイに洗いにくくなっていること。節水が前提の設定の洗濯機が多く、家庭用洗濯機で洗ってもキレイにしきれずに汚れが残っていくことが多い。
そうするとニオイの問題や、黄ばみの問題がすぐに出てきて、気持ちよく着られなかったり、衣類の廃棄のスパンが早まります。
頻繁に衣類を買い替えることが難しい被災地域ではなんとか冬までは今ある服を気持ちよく着れるように持たせないといけない。
そうすると、クリーニング屋さんの支援、あるいは、キレイに洗える設定の洗濯機での洗濯が必須になります。
2つ目は、なんといっても、大きい洗濯機ならまとめて洗うことができるので、大人数の衣類を洗えることです。
家庭用洗濯機でのまとめ洗いは限界があるし、細々と洗っていると結構ロスが大きい。
できるだけ無駄なく水を使い、無駄なく流したい。
それを考えると、業務用の洗濯機なら、大人数の服をまとめ洗いすることで、キレイに洗いながら、トータルの使用水量を減らせます。本質的な節水になり、被災地域の使用する上水・排水、下水の負荷を減らすことが出来ると考えました。
そんな理由から、業務用洗濯機を設置することを考えましたが、一つ問題が。
それは、コインランドリーの機械の洗浄時間の設定。
僕らから見ると、コインランドリーの洗濯機もキレイにするための適切な設定になっていないことが多いのです。
なので、洗濯機のメーカーさんに来てもらい、洗浄時間の設定をいじって、キレイに洗えるように調整をしてもらいました。
これで、ボタンを押すだけで、キレイに洗うことができ、気持ちよく着てもらえるはず!!!
うまく活用してもらい、キレイで衛生的なジャージや部活着などなどを着て、この夏の学校生活を乗り切ってもらいたいなと思っています!
設置は長野市のシスト長野(クリーニング屋さん向けの機材商さん)の中野親子がバッチリやってくれました。ありがとうございました!!
また、並行して、現地の各クリーニング屋さんを回って状況をお聞きしてきました。
クリーニング屋さんが行う支援も持続可能な形で、新しく動きを作れそうなので、こちらもなんとか形にして、引き続き後方支援していきたいと思っています!
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【DSATについて】
DSAT災害洗濯支援チームは令和6年能登半島地震をきっかけに立ち上がった、国家資格のクリーニング師による災害洗濯支援チームです。衣類の衛生と機能を守ることで、被災地域の暮らしを支えています。
DSATは、公的な支援や大きな組織の後ろ盾がなく、潤沢な予算がありません。皆様から募金を頂いたり、あの手この手で、様々な工夫をしながら洗濯支援を続けております。
洗濯とクリーニングによって、被災地域の衣生活を支えることで、少しでも復興への歩みを応援することができますよう、皆様からの引き続きのご支援をどうぞ宜しくお願い致します。
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