今年は雪がすくなく、1月からの支援活動中、雪の心配がほとんどなかったのですが、3月に入ってからのほうが道中雪が降って影響を受けることが増えています。
通常、できるだけ経費をかけないように、前乗りはせず、朝早く(人によっては夜遅く)出て、昼活動をして、泊まらずに帰る。ということを繰り返しています。
先週と今回は朝早くの道路状況が雪の心配があり、前日のうちに現地入りすることにしたのですか、支援では洗うこと以外に様々なことに神経と体力とお金を使います。
人にもよりますが、僕が一回支援に入って帰って来る場合、約1000kmを1日で走ります。
走れるから毎回1000km走っちゃってるけど、「お前それ異常だぞ」と言われ、よく考えるとそりゃそうだな異常だなと思います(笑)
走行距離もそうですが、後に回せるものは後に回したり、色々なものを犠牲にしたりしながら支援を続けています。
募金からガソリン代などかかった経費の実費は支出させて頂いていますが、日当等は当然一切もらわないでDSATメンバーは活動しています。
なぜそれをするかといえば、皆さんからの募金はできる限り現地のクリーニング屋さんに寄付し、1人でも多くの被災者の方の衣類を洗いたいからです。
石川県の公的な洗濯支援のスキームが動き出しているので、徐々にDSATから移行をしている避難所等が増えているのですが、こういう見えにくいコストの部分は、残念ながら国や県は理解していません。
洗濯やクリーニングをただ洗うだけとほとんどの人は思っていますが、きちんと衣類を洗うということはものすごく気を使うし、当然かなりのコストがかかる。それに加えて洗うこと以外にも様々なコストがかかります。
特に今回の能登半島地震は半島という特性と広範囲の断水で、走行距離をかなり走らないと支援が成り立ちません。
現状だと、DSATが担って負担を負っていた部分は県のスキームに入っていないので、このままだとDSAT自体は3月末で撤退な状況です。
その後は、県内のクリーニング屋さんが負荷をかけられながらやるか?依頼が来てもキャパ的に受けることが出来ずに投げるか?しかなくなる感じになると思います。
誰かが負担を被れば成り立つようなスキームは、スキームとして破綻をしています。
洗濯とクリーニングは暮らしを支える重要なパーツの一つ。そこって結構軽く見たり、見落とされがちなのですが、そこをきちんと考えないことは、「洗いたいけど洗えない」という人を放置することになり、県民の暮らしが支えられていないということになります。
それでもいいの?と県や県の担当者には言いたい。
昔、「事件は会議室で起きてるんじゃない、現場で起きてるんだ!!!」って、青島刑事が叫ぶドラマが流行りましたが、まさにそんな感じです!
「洗いたいけど満足に洗えない」という人が、被災地にはまだまだいっぱいいます。
僕らが行っている、珠洲市の避難所では、20リットルのタンクの水を2槽式洗濯機に入れて洗っているそう。
それで洗うのがどれだけ大変か、そしてそれで洗ったとしても、その状態はそもそも「洗えている」とは言い難いと思います。
そういった人を一人でも助けるために、また「被災地を支える人を支える」ために、皆さんの後押しや、
できる範囲での募金のご協力を引き続きお願い致します!
●支援金受入講座
八十二銀行伊那支店
普通1014569
DSAT災害洗濯支援チーム
デイーサツトサイガイセンタクシエンチーム